スクエニから出たホラーミステリー。
発売前から気になっていたものの、発売日には購入せず様子見していた作品。
発売後のSteamレビューが98%好評というとんでもない高評価だったので、さすがに気になって買いました。
クリアしたので、プレイした感想など交えてレビュー記事を残しておきます。
ジャンル | ホラーミステリーADV |
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ハード | Nintendo Switch/PC(Steam)/iOS/Android |
発売日 | 2023年3月9日 |
開発元 | スクエアエニックス |
発売元 | スクエアエニックス |
プレイ時間 | 10時間程度 |
あらすじ
呪いの力を手にした9人の男女が、「蘇りの秘術」を巡って想いを交錯させる怪奇アドベンチャー。
舞台は昭和の東京・墨田区。
この地に伝わる怪談「本所七不思議」にまつわる呪いの力が突如発現した9人の男女。
――人を呪い殺して魂を収集することで「蘇りの秘術」を行使できる――
そう告げられた彼らは、それぞれの信念に従って行動を始める。
各地で起きる怪死事件の犯人は。
過去の凄惨な事件の真相は。
複雑に絡まり合う様々な謎を解き明かし、やがて真実に辿り着く。

ゲーム進行
複数の主人公の視点で進める群像劇です。
プレイヤーはストーリーチャートをたどって、各時間帯の出来事を体験していきます。

システムとしては『428 ~封鎖された渋谷で~』に似た感じで、各主人公のストーリーを進めないと、特定の時間から先に進めないようになっています。
なので、「先にこの主人公のシナリオから終わらせよう」みたいなことはできないです。
先行PVではタイミングを見計らって相手を呪い殺す「呪詛システム」が一つのウリのようになっていた印象ですが、ゲーム中はあまり出てきません。
プレイヤーが自分で探索、選択できる場面はあまり多くなく、「アドベンチャー」というよりは「ビジュアルノベル」の色が強いです。

アドベンチャー的な要素を期待すると少し肩透かしを食らうかもしれませんが、ビジュアルノベルとしては非常に良作。
シナリオはとても面白く、散りばめられた謎の真相に少しずつ近づいていく感覚がたまらない。
イラストや音楽も素晴らしく、昭和後期の下町というレトロな雰囲気を丁寧に演出しています。
魅力的なキャラクター
このゲームには様々な登場人物がいますが、そのどれもが個性豊かで魅力的。
キャラクターデザイン的にはかなり硬派な物語なのかと思っていましたが、ちょくちょくコントのような会話があったりして、ライトに楽しめる雰囲気になっています。
恐らく全年齢楽しめるような配慮かと思いますが、ストーリーに緩急がついて良い味を出していました。
特に刑事たちの会話は逆転裁判の成歩堂と真宵ちゃんのやり取りを彷彿とさせる漫才っぷりで、かなり好きでした。

また、会話のテンポ感が心地よくて読み進めやすく、長時間プレイしても苦にはならなかったです。
1ページのテキスト量が絶妙な読みやすさでした。ノベルゲーに大事なこと。
そのほか
そのほか細かい部分の感想・気づき等。
プレイ時間について
10時間程度でクリアできます。
途中謎解きに詰まるともう少しかかるかもですが(私はちょいちょい詰まりました)、だいたい10時間前後と考えてよいでしょう。
大作が多い昨今、サクッとプレイできるのは個人的にポイント高いです。
ホラー要素について
正直、ホラー要素はほとんどありません。
キャラデザの力で迫力はありますが、ホラー的な恐怖を感じることは少ないと思います。サスペンス的な恐怖はふんだんにありますが。

なので、ホラーは苦手、という人も問題なく楽しめると思います。
メタ演出について
ゲーム序盤からある演出なので書いてしまいますが、ストーリーテラー的な人物がプレイヤーに対して話しかけてくるというメタ的な演出があります。
これは好き嫌いがわかれるところかな、と思います。

私は筋の通ったメタ演出は好きなのですが、「純粋に物語として楽しみたい!メタ的な演出はいらん!」という人はもしかしたら合わないかも。
まとめ
このゲームを楽しめる人、楽しめなさそうな人はこんな感じ。
- ゲーム内資料を読んだりして自分で考察するのが好き。
- ストーリーを読み進めることが楽しい。
- ホラーは苦手だけどサスペンスは好き。
- ホラーゲームがやりたい。
- 自由に探索、選択して進めたい。
- メタ演出は断固拒否!
個人的には非常に面白い作品でした。高純度の良ゲー。
なので、「高評価98%」というのを見て「これは神ゲーに違いない」と思って買うとハードルが高すぎて自滅するかも。
ノベルゲームが好きならおすすめです。
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