メトロイドヴァニア系ゲームの中でも高い人気を誇る本作。
圧倒的なビジュアルと世界観に圧倒されました。
それでいてアクションもやりごたえがあり、とても面白い作品。
ジャンル | 探索型2DアクションRPG |
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ハード | Nintendo Switch、Windows、Xbox One、Xbox Series X/S、PlayStation 4 |
発売日 | 2021年6月22日(Nintendo Switch、Windows) 2021年6月29日(Xbox One、Xbox Series X/S) 2021年7月20日(PlayStation4) |
開発元 | Adglobe、Live Wire |
発売元 | Binary Haze Interactive |
プレイ時間 | エンディングまで20時間程度 |
ダークファンタジーな世界観
この作品は何といっても世界観が素晴らしい。
かつて葉月ゆらさんやIRUMA RIOKAさん、養蚕文庫さんなどの同人系ゴシックメルヘン音楽にハマりまくった筆者にはどストライク。
サンホラとか好きな人も絶対好き。
グラフィックと音楽に分けて考えていきます。
グラフィック
まず特徴的なのが色彩。
ゲーム画面は、黒を基調とした背景に真っ白な主人公という構図です。
崩壊した世界。それを救済する巫女。
物語の象徴とも言えるこの関係性が、色使いによって感覚的に理解できます。
画像からわかる通り主人公は白いオーラを纏っているのですが、これがプレイヤーキャラの視認性を高めているだけでなく、「穢者(けもの)を浄化する」という彼女の能力や神秘性を表現しています。
マリオでお馴染みの任天堂・宮本茂さんの有名な言葉に「アイデアというのは複数の問題を一気に解決するものである」というものがありますが、ユーザビリティを高めつつ世界観を強化するこのゲームの色彩の表現は、まさに複数の問題を解決するアイデアと言えるでしょう。
ほぼ日刊イトイ新聞「アイデアというのは何か?」(外部リンク)
また、重要な場面ではCGとともにストーリーが語られます。
イラストはどれも美しくて見ごたえがあり、世界観に引き込まれること間違いなし。
音楽
世界観の表現に一役買っているもう一つの重要な要素が音楽。
場面に合わせた美しい楽曲が、ダークファンタジーな世界をより一層引き立たせます。
このゲームの音楽制作を担当しているのは音楽グループの「Mili」。
「Cytus」や「Deemo」など音ゲーで有名ですが、「ゴブリンスレイヤー」や「攻殻機動隊 SAC_2045」などアニメとのタイアップもしていて、世界的にも人気の高いアーティストです。
『ENDER LILIES』の楽曲は、ほとんどがピアノとストリングスをメインとした構成。
素朴さ、儚さを抱かせるサウンドで、「崩壊した世界を救う少女」という物語のテーマにマッチしています。
曲によってはコーラスが入ることもあり、MiliのボーカルCassie Weiさんの透き通る歌声が心に響きます。
単にダークな世界観ではなく、崩壊した世界の裏にある人々の想いや後悔、そして僅かな希望が感じられる繊細な楽曲。
だからこそ、より一層この世界に没頭できるのです。
王道のゲームシステム
ゲームジャンルはいわゆるメトロイドヴァニア。
穢者となった騎士たちを倒して浄化することで新しいスキルやアクションが手に入り、少しずつキャラクターが強化されていきます。
スキルについて
3つのスロットにスキルを設定して、使うことができます。
スロットは2セットあり、自由に切り替えることができるので、計6種類のスキルを使い分けて戦うことが可能です。
なかなか近づけない敵には遠距離攻撃のスキル、素早い敵には攻撃速度が速いスキルといったように、相手に合わせてスキルを付け替えながら試行錯誤していくのが面白いです。
何といっても「アンデッドを使役して戦う」というのは、ダークファンタジー好きにはたまらない。
難易度について
ゲームクリアまでプレイしましたが、難易度はやや高めの印象です。
この手のアクションゲームに慣れていない方は少し大変かもしれません。
死亡時はセーブポイントまで戻される(※)ので、道中はやり直しが発生する場面もありますが、ボス戦は必ず直前にセーブポイントがあるのでストレスは少なめです。
※データがリセットされるのではなく、セーブ地点にリスポーンするだけです。
難しいからこそ、手強いボスを倒せたときの達成感は格別。
このソウルライクな楽しさを味わってほしい。
まとめ
ファミ通のインタビューでCEOの小林さんが「ゲーム画面1枚の持つパワーを重視している」と答えているように、ゲーム画面のどこを切り取っても美しく、引き込まれる作品です。
『エンダーリリーズ』で注目を集めるBinary Haze Interactiveの戦略をCEO小林宏至氏に聞く。自分たちが作りたいものを作る、国内でオンリーワンの存在になることを目指して」(外部リンク)
特にダークファンタジーが好きな方、アクションに自信がある方にお勧め。
是非プレイしてみてください。
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