【レビュー】『Moonlighter』 物足りないと感じるただ1つの理由

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前々から気になっていた「Moonlighter」というゲームをクリアしたので、その感想を。
(ちなみに移植版のタイトルは「ムーンライター 店主と勇者の冒険」

プレイする前は「ダンジョンを探索して手に入れたアイテムを商品として売る」と聞いていたので、

アクションRPGと店舗経営SLGが一体化!?
面白いに決まってる!!!!

って感じだったのですが、
いざプレイしてみると「うーん…」って感じ。

今回はこの「うーん…」って気持ちを自己分析して文章化した記事です。
なので、ゲームに対して批判的な意見がメインになります。そういうの見たくないって方はブラウザバック。

あとプレイしたことないとピンとこないと思うので、既プレイの方向けの内容です。

念のため言っておきますが、一応ゲームクリアまではプレイしていて、普通に面白かったです。
だけど、最初に期待しすぎていた分の反動が大きくて、そのことを書きます。

要は「面白かったよ」ってのが前提。それだけはわかってほしい。

「Moonlighter」とはどんなゲームだったか

プレイし始めたころは「アトリエシリーズに似てる!」と感じてました。

あっちも探索に出て敵を倒したり採取することでアイテムを集めて、持ち帰って調合したり売ったりするゲームです。

Moonlighterも同じようにダンジョンからアイテムを持ち帰ることが目的の一つ。
このゲームでは持ち帰ったアイテムを売ってお金を稼ぐのが主な目的となります。

ただ、ダンジョンに潜む強い敵と戦うためには回復アイテムを準備したり装備を整える必要があるわけです。
これらは特定のアイテムを消費することで、お店で作成してもらえます。
この点は、アトリエシリーズで言う「錬金」のシステムに近いですね。

店の経営に意味はあるのか

ここからが本題。

「ダンジョンを攻略すること」と「店を経営すること」

この二つがゲームの目的なのですが、全体を通してみると、店を経営することの意味が非常に薄い

こう考える理由が2つあります。

ゲームの最終目的が「ダンジョンのクリア」であること

このゲームのエンディングを迎える条件。
それは「5つのダンジョンをすべてクリアすること」です。

つまり、店を経営することはエンディングには何の関係もない。

RPGにおいて「強い武器を買うために適当な敵を倒してお金を稼ぐ」というのはゲーマーなら誰もが経験のある事だと思います。
このゲームにおける「店の経営」もそれと同じ程度の意味しかないです。

お金の使い道って、回復アイテムとか武器を作るのと、街に新しい店を建てるくらいしかないですからね。

極論を言えば、プレイヤースキルさえあれば装備や回復アイテムなど準備しなくてもボスを倒せるわけで、そうなると店の経営は全く必要なくなってしまいます。

このゲームについて調べていたときに「店でアイテムを売るのが途中から作業になってしまう」という感想をたびたび目にしましたが、それはこういう理由なのかなぁと思います。

店を維持する目的がない

主人公は店主として店を経営するわけですが、店の売り上げをキープしなければいけない理由がないです。

店舗経営系のゲームでは「10日までに特定の商品を納品する」「今月中に50万円を売り上げる」など、期限内にやらなければならない目的が決まっていて、それが達成できないとペナルティがあったりゲームオーバーになったりします。
ここにゲームとしての面白さがあると僕は思うのですが、Moonlighterにはそれがありません。

もちろんどうぶつの森Stardew Valleyのように自分で目的を作ってマイペースに楽しむ、というゲームもありますが、このMoonlighterはそういうコンセプトではないと思うんですよね。

アクションRPGとしては完成度が高くて面白いだけに、「店を経営する」という面白そうなシステムが逆にノイズとなって面白さを阻害しているように感じました。

店の経営に意味を持たせてほしかった

感想をまとめると、一番言いたいのは「店を経営する意義」を作ってほしかったということ。

売り上げ目標を設定するだけでもいい。
「店の経営」にゲーム性を持たせてもらえれば、もっとハマっただろうし、DLCも買ったと思います。

冒頭でアトリエシリーズに似ていると書きましたが、

ダンジョンを探索する
  ↓
持ち帰ったアイテムを売ってお金を稼ぐ
  ↓
稼いだお金で装備を整える
  ↓
ダンジョンを探索する
  ・
  ・
  ・

というシンプルな流れは、モンハンに近いかもしれないです。

アクションRPGとしては面白かったですし、ドット絵やシナリオもとても良かったので、今後のアップデートや新作に期待したいですね。

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