2024年初頭、『プリンセスピーチ Showtime!』でピーチ姫が主人公になったことが話題になりましたが、ついにゼルダシリーズでも同じことが起きました。
それが『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』。
本作では、リンクではなくゼルダが主人公となり、冒険します。
「『ゼルダの伝説』なのにゼルダが主人公じゃない」という、鉄板の間違いネタが使えなくなってしまったわけですね。
アタリマエを見直し続けて躍進を続けるゼルダシリーズ。
今回はそんな『ゼルダの伝説 知恵のかりもの』の面白さについて、綴っていきたいと思います。
どんなゲーム?
剣士リンクが、魔獣ガノンに囚われたゼルダ姫を助けに行くところからゲームが始まります。
なんとかガノンを倒したものの、謎の黒い裂け目に飲み込まれてしまうリンク。
最後の力を振り絞って囚われたゼルダを解放しますが、リンクはそのまま闇の中へ…。

リンクに助けられたゼルダは、父であるハイラル国王に事情を報告しに行きます。
しかし国王や側近までもが裂け目に飲み込まれてしまう始末。
それだけではなく、国王の偽物が現れ、ゼルダは牢に閉じ込められてしまいます。

大ピンチの状況ですが、牢屋の中で不思議な生き物「トリィ」に出会います。
トリィから、モノの形を記憶して同じものを作り出すことのできる杖「トリィロッド」を受け取るゼルダ。
「トリィロッド」を駆使して世界の様々なモノを「借り」ながら、リンクを救う冒険の旅に出るのでした。

ゲームシステムとしては、見下ろし型の2Dアクションゲームです。
ただし、主人公のゼルダには戦闘能力がありません。
代わりに「トリィロッド」を使ってモノを出現させ、状況を打破していきます。

また、トリィロッドの効果はそれだけではありません。
モノだけでなく、倒したモンスターを借りることもできますし、モノにくっついて動かせる「シンク」という能力もあります。

これらの能力を駆使して、困難を乗り越えながら、リンクを助けに行く物語です。
ズルをする楽しさ
このゲームの大きな魅力は、「ズルができる」というところです。
つまり与えられた正解のルートを無視して、別のやり方で進めることができるのです。
もちろんそれを含めたゲームデザインになっていますが、これが面白い。
水の塊を手に入れてからは、ある程度の高さや距離であればこれでクリアできます。

そういった様々な「ズル」をしながら攻略していくのが、このゲームならではの楽しみ方だと感じました。
とはいえ、謎解きには難易度が高いものもあり、ちゃんと考えないと解けないのが良いバランスです。
また、謎解きの解法は複数あり、思わぬひらめきでクリアできることも。
これはブレスオブザワイルドやティアーズオブザキングダムの流れを汲んでいます。
気になったところ
序盤から中盤くらいが一番面白かったです。
中盤以降は少し冗長になってしまった印象ですね。
理由は2つあります。
1つは新しいカリモノのバリエーションが少ないことです。
中盤以降、新しいカリモノはモンスターばかりなので、家具などの「モノ」を新しく覚えることが少ないです。
また、モンスターもすべてが別の特徴を持っているわけではなく、役割がかなりかぶっているものも多いです。
もう1つは、中盤までにある程度使いやすいカリモノが決まってしまうこと。
壁を登りたいときはこれ、早く移動したいときはこれ、といったように、目的に応じて手段として使うカリモノがある程度決まってきます。
そのため、新しいカリモノを覚えても使わないことがかなり多いです。
まとめ
手に入ったカリモノの使い方をいろいろと試行錯誤できるのがとても楽しいゲームです。
特に序盤はどんどん新しいカリモノが手に入るので、わくわくが止まりません。
後半は少しマンネリ化してくるものの、シナリオは王道で面白く、ダンジョンやボスもやりごたえのあるアクションで、ゲームとしては十二分に面白いです。
クリアまでのプレイ時間は15時間程度。サクッとクリアできます。
気になった方は是非プレイしてみてください。
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