1997年のイタリア映画。言わずと知れた名作です。
作品のネタバレがありますのでご注意。
あらすじ
第二次世界大戦前夜の1939年、ユダヤ系イタリア人のグイドは、叔父を頼りに友人とともに北イタリアの田舎町にやってきた。陽気な性格の彼は、小学校の教師ドーラに一目惚れし、桁外れなアタックの末に駆落ち同然で結婚して、愛息ジョズエをもうける。
Wikipediaより引用
やがて戦時色は次第に濃くなり、ユダヤ人に対する迫害行為が行われる。北イタリアに駐留してきたナチス・ドイツによって、3人は強制収容所に送られてしまう。
コミカルに描かれる第二次世界大戦
この映画は第二次世界大戦におけるユダヤ人迫害を描いた作品ですが、重いテーマとは裏腹に、コメディタッチで進行していきます。前半は特に。
物語は主人公のグイド(ロベルト・ベニーニ)が小学校の教師であるドーラ(ニコレッタ・ブラスキ)に一目惚れするところから始まります。最終的には婚約者から奪う形で駆け落ち。
後半では戦争色が強くなり、息子のジョズエ、叔父のエリゼオも含む家族全員がドイツ軍によって強制収容所に送られ、そこでの生活が描かれます。
絶望的な状況にあることを息子のジョズエに悟られないよう、グイドが作り話を聞かせて楽しませるのですが、それが何とも心を抉るんですよね。
目の前に絶望しかないような状況でもなお、息子を楽しませるために尽くすグイドの姿には、コメディアンであるロベルト・ベニーニの思いが込められていたように思います。
見方を変えると世界も変わる
この映画から感じた要素の一つが「状況の捉え方」。
物語のなかで、主人公のグイドは絶望的な状況を2度経験します。
前半では、好きになった人に婚約者がいたこと。
後半では、戦争に巻き込まれ強制収容の身となったこと。
前半と後半の事象に非常に大きな差はありますが、どちらもなすすべがない状況です。
しかしグイドは目の前の状況をそのままとらえて悲観的になることはありませんでした。
絶望的な出来事に対して、フィルターを通したり、違う角度から見ることで楽観的に変えていくのです。
好きになった人に婚約者がいても、自分の気持ちは変わらない。
だから様々な方法でアプローチをかける。
戦争による強制収容という最悪の状況だからこそ、息子を楽しませる。
そんな彼のスタイルには、ハッとさせられました。
現代社会においても、程度の差はあれどネガティブな場面にぶつかることはあります。
そのたびに僕たちは、その状況に落胆したり、悲観的になってしまうのではないでしょうか。
しかしこの映画の主人公のように、そのたびに視点を変えて見れば。
どんな状況でもポジティブに捉えられるかもしれません。
グイドが、強制収容というこの上ない絶望の状況でも自分の息子を生還させられたのは、そういった「ものの捉え方」があったからこそなのですから。
人生は素晴らしいもの
「ライフ・イズ・ビューティフル」というタイトルの通り、自分次第で人生は素晴らしいものに変えられるのだ、と教えてくれる映画でした。
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