【レビュー】『Pokémon LEGENDS アルセウス』 シリーズ新たな挑戦は成功したか

ゲーム
Pocket
LINEで送る

ストーリークリアまで終わったので、感想交えつつレビュー記事書きます。

個人的には、ポケモンシリーズの中ではトップレベルの面白さ
かなり熱中してしまい、2日間でストーリーを終わらせてしまったほどです。

シリーズ最高傑作という人がいるのも頷ける。

一方で、開発元のゲームフリークにとって3Dアクションは初めての試みということもあり、粗削りと感じる部分もちらほら。

これからもう少しプレイしますが、ひとまずストーリークリア時点での良かった点、気になった点をそれぞれまとめていきます。

どんなゲーム?

野生ポケモンが人を襲うことも多く、「ポケモンは怖い生き物だ」という認識が一般的だった時代。
人々の安全な暮らしを守るため、日々ポケモン調査をしている組織「ギンガ団」の一員となった主人公は、捕獲や戦闘を通してポケモンの生態を調査していくこととなります。

設定からして面白そうですよね。

「野生のポケモンが人を襲ったりしないの?」とか「ポケモンの技ってめちゃめちゃ危険じゃない?」とか、今までのポケモンでは「フィクションだから」でスルーされてきた部分を、本作ではテーマとして取り上げています。

ポケモンファンの間では有名な漫画『ポケットモンスターSPECIAL』では、ポケモンが人を攻撃する描写も多くありますが、本作はそのイメージに近いです。

世界観について

従来のポケモンシリーズは子供向けという体裁上、リアリティよりもわかりやすさを重視していて、大人から見たらご都合主義でなんでも済ませているイメージがありましたが、今作はそれがあまりなかったのが個人的良ポイント。

世界観の設定のよるところが大きいと思います。

「ポケモンは怖い生き物」

冒頭にも書いたように、本作は「ポケモンに襲われて大けがをする」というのが普通に起こる世界。
登場人物の話では、どうやらポケモンによって人が殺されたこともある様子

ポケモンにはいろいろなファンがいるので、この設定が嫌だという方もいらっしゃるかもしれません。

僕は「最高」と思いました。

現実世界の尺度でとらえれば、ポケモンのような生き物がいたらそりゃ人を襲うだろうし、彼らが持つ力を考えれば最悪死に至ることだってあるよな、と思います。

本作ではこの「リアルに考えたら」の部分が設定に反映されていて、個人的にはそれだけでテンションが上がりました。

一番ポケモンに寄り添っている博士でさえも「ポケモンは怖い生き物」という認識がちゃんとあるのも好印象。

人々がポケモンに偏見を持っている

「設定を作って終わり」ではなく、ストーリーやイベント上もちゃんとその設定が生かされていたので、感情移入もしやすかったです。

薬屋を営む女性が、薬の材料がチュリネの葉から採取されていたことを知ってドン引きし、「怖いからもう薬作るのやめる」と言い出すサブイベントがあったのですが、それが非常に印象的でした。

人々の根底にはやはり「ポケモンは怖いもの」という意識があり、それはそう簡単には変わらない。
だけど調査をして理解していくことで、少しずつ歩み寄っていくことができるのです。

薬屋の女性も最終的には周りから諭されて、怖がりながらも歩み寄ろうとします。
こういう話が随所にあり、世界観が補完されていきます。

サブイベントをこなすことで村にポケモンが増えていくのも非常に良かったです。
人とポケモンの共存が進んでいく過程が視覚的にもわかりやすい。
素晴らしい演出だと思いました。

周りの人が厳しい

ポケモンって基本的にみんな楽観的・肯定的で、感情面でのリアリティはあまりないことが多い印象があります。

ですが、今作は主人公の位置づけが「他所から来た得体のしれないやつ」なので、まず村の人から信用されていません。

ギンガ団の人たちも「入団試験に落ちたら家を出ていけ」とか「人々のために働いて信用を得ろ」とか結構厳しめなことを言います。

主人公が歓迎されていない、という展開は従来のポケモンにはなく、新しさを感じました。

システムについて

本作は3Dアクション。従来のポケモンとは全く異なるシステムです。
それについてまとめます。

アクションがシームレスに繋がるのでストレスがない

フィールドでのアクションがかなりシームレスで、ストレスを感じづらい作りでした。

例えば、

ライドポケモン(乗り物)に乗って移動し、目当てのポケモンの群れを見つけたのですぐさまライドを解除。
草むらに隠れながらモンスターボールを投げて、2匹3匹と連続で捕まえていく…。

というアクションが切り替えのタイムロス無しに行えます。

これは普通にプレイしている分にはあまり恩恵を感じないかもしれませんが、逆に言えば意識せずにこれだけのアクションがスムーズに行えるということ。
素晴らしいデザインです。

戦闘時は上記と比べると多少テンポは落ちるものの、その場で戦闘が始まり、戦闘終了後はその場からすぐに探索が再開するので、ストレスは感じづらいです。

チュートリアルが長め

本作を購入した人って、PVのあの「広大なフィールドを縦横無尽に駆け巡り、自由にポケモンを捕まえる」のが体験したかったと思うんですけど、それができるまでに結構かかります。

ストーリー設定が語られたりとか、システムや操作方法の説明とか、そういう「言われた通りにしなきゃいけない時間」がしばらく続きます。

子どもでもわかるように、という観点ではある程度しょうがないとは思いますが、個人的にはちょっと長く感じました。

それほどポケモンに関心ない人とか、お試しでプレイしてみた人なんかはここで挫折しちゃうのでは…と心配になりました。

そう考えると、やっぱりブレスオブザワイルドの「いきなり自由だけど、何をやるべきかがわかるようになっている」ゲームデザインは素晴らしかったと思います。

自由度を売りにする作品はこのハードルを越えないといけないのが大変ですね。

グラフィックはシリーズとしては進化、他作品と比べると見劣り

まず初めに言っておくと、ポケモンのグラフィックは良いです。
これはソードシールドの頃から良かったので文句ありません。

ここで取り上げたいのは人間の3Dモデルです。

直近の作品であるソード・シールドと比べると、表情の差分が増えていたりモーションが細かくなっていたりと確実に進化していると感じました。

一方で、そもそも3Dグラフィックのレベルは同時代のほかのゲームと比べると見劣りするのも事実。
今作も顔がのっぺりしてたり、モーションや表情の動きが硬かったりと、気になりました。

特に今作はストーリーがシリアスな分、余計に3Dモデルの粗さが目立ってしまった印象です。

ただ、要所要所で気合いの入っているところもありました。
主人公の相方の表情とか、イベントシーンでの演出とか。

次回作がどれくらい進化しているのか、期待したいところです。

ちょくちょくセリフに違和感

ポケモンは昔から独特の台詞回しをすることがあるので今さら…といった感じですが、本作に限っては気になりました。
何故ならグラフィックや世界観、ストーリーのリアリティが高かったからです。

ドット絵の時代とか、3D黎明期ならセリフに癖があってもそんなに浮かない。
たとえストーリーがシリアスだったとしても。
むしろ味があって良いとさえ思えます。

それは、そもそも見た目が写実的じゃないからです。
例えば、ドットRPGではキャラの細かい表情まではわからないので、セリフに合わせて脳内で補完します。
だから、多少癖のある言い回しであっても、その台詞回しが成り立つようにイメージすることができるわけです。

ですが、今や時代は変わりました。
キャラクターは表情や細かいジェスチャーまで描写されますし、背景だってリアルになりました。
そんな中で、セリフだけがドット時代から変わっていないのです。

ゲームボーイ時代のポケモンなら味があって良いと思えそうな台詞も、3Dのキャラや綺麗な背景と組み合わさると、なんだか違和感を覚えてしまいました。

それとセリフに関してもう一つ。
非常に初歩的な話なのですが、文中にページをまたいでしまって読みづらいところが多かったです。

表示領域に大きな制限がある昔のゲームならともかく、現代でこんな表現をあえてする必要はないのでは…と思ってしまいました。
もし理由がわかる方がいたら教えていただけると幸いです。

キャラクター同士の会話がかみ合っていないように見える箇所や「英語の直訳か?」と思うような個所がありました。
もちろん意図的にそういうセリフにしているのだとは思いますが、特にシリアスな場面では気になってしまいました。

まとめ

プレイした際に感じたことを好き勝手書いただけの記事となりましたが、1プレイヤーのリアルな感想として、これから購入を考えている方の参考になれば幸いです。

ネガティブな点も書きましたが、ポケモンシリーズとしては最高傑作と言っても過言ではないクオリティでした。

みなさんも是非ヒスイ地方での冒険を楽しんでください。

コメント